小電力型長距離ワイヤレスシステム
【LoRa】小電力・長距離ワイヤレスシステム(見通し約1km)
LoRa変調方式を採用し、見通し約1kmの無線到達を実現する屋外向けワイヤレス基盤です。
既設の小電力型ワイヤレス機器(見通し約100m)をコンバータで橋渡しし、広域エリアの警報・状態通知・遠隔受信を可能にします。
主な特長
- 長距離通信:LoRaにより見通し約1kmの無線到達。屋外の広域設備や離れた管理棟への通報に適します。
- 双方向(アンサーバック):送受信の双方向通信に対応。受信側からの応答で到達確認や状態同期が可能です。
- 距離延長は実質無制限:コンバータ(中継ユニット)を段階的に設置することで、約1kmずつ通信区間を延伸できます。
- 異規格ブリッジ:コンバータで小電力型(見通し約100m)⇔ 長距離LoRa(約1km)を相互接続。既設資産を活かして広域化。
- 多重連動:1台の送信から最大5台の受信機を無線連動。エリア別の同報や段階的な注意喚起に有効です。
到達距離は設置高さ・周囲環境・見通し・配線取り回し・干渉状況により変動します。設計段階で「見通し確保」「中継位置」「電源・取付方法」を検討してください。
システム構成イメージ
- 現場側の送信機(押しボタン・センサー連動など)が発報。
- LoRa無線で約1km先の受信機へ到達(双方向で到達応答)。
- コンバータを介して必要区間だけを約1km単位で延伸。現場の増設にも柔軟に対応。
- 既設の小電力ワイヤレス(約100m)と相互接続し、工場敷地~管理棟などへ同報連動(最大5台)。
想定導入シーン
- 工場・倉庫の広域敷地での非常通報・立入検知・設備アラームの管理棟通知
- 公園・動物園・学校・駅前広場など、分散エリアからの緊急通報の一元受付
- 河川・農場・資材ヤードなど、電源確保や配線が難しい屋外ポイント間の連携
設計・導入のポイント
- 中継設計:見通し不良や障害物がある場合は、コンバータを高所・外周に配置して電波路を確保。
- 双方向運用:アンサーバックで到達確認を行い、確実な通知フローを構築。
- 同報エリア設計:最大5台までの受信連動を活用し、管理棟・守衛所・現場表示器へ同時通知。
- 既設活用:小電力ワイヤレスの既存機器をブリッジし、段階的な広域化/更新に対応。
運用例(イメージ)
- 工場の外周フェンスで検知センサーが反応。
- 近傍の送信機からLoRaで約1km先の管理棟の受信ユニットへ通報。
- 必要に応じて中継コンバータを介し、さらに遠方の守衛所・詰所へ同報。
- 管理側は受信と同時に現場側の表示器・回転灯・サイレンを無線連動で作動させ、周囲に周知。
主要スペック(目安)
| 無線方式 | LoRa(長距離・低消費電力) |
|---|---|
| 到達距離(見通し) | 約1km(中継により区間延長可) |
| 中継方式 | コンバータ(段階増設で距離延伸・実質無制限) |
| 連動可能台数 | 受信機 最大5台の同報連動 |
| 既設互換 | 小電力型ワイヤレス(見通し約100m)と相互接続 |
| 主な用途 | 非常通報/防犯監視/設備アラームの広域通知、屋外エリアの同報周知 |

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